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「祈り」の「言葉」

年始最初の箏ネタ(笑)

昨日は2月最初の稽古日。
17日(土)に年始行例の勉強会がある。
あくまでも内輪のものなので、稽古場がある都内某所の公民館の一室にて。
過去1月に行われていたものが、師匠はじめ門下生も12月に演奏会などが増えてきたので、徐々にずれ込んで近年はもっぱら2月。
内輪の勉強会とはいえ、リサイタル開催しちゃう人やコンクール入賞常連さんや、何十人もお弟子さん抱えてるような人たちの集団。半端な演奏会より立派な内容です(苦笑)
勉強会は基本的に稽古時間が重なってる人たちがグループを組んで、やってみたい曲を申告するものなのですが、自分たち夜間部はどうしても弾きやすい曲に逃げるので師匠が強制的に決めて下さいます(泣)
いつもは箏1曲に三弦1曲なのですが、今回は十七絃という低音楽器の特訓を始めた友人に付き合って箏1曲増えました。年始から3曲。。。課題が多すぎて泣けてきます(苦笑)

で、今回ちょっと力入ってる一曲が、宮城道雄作曲の『飛鳥の夢』。
聖徳太子1330年忌の記念芸術祭に際し、<ひじりの宮の御前にありて>という曲名で発表されたのが、後年改題。箏高音、箏低音、十七絃、尺八からなる合奏曲で、箏歌風の斉唱歌が付いてます。
手事は特別難しい訳では無いのですが、早めのテンポをキープし、緩急強弱を生かしつつも爪音をはっきり、と人様の後ろでこっそり弾くことに慣れた自分にはなかなか難しい課題です。
今回は箏高音部を担当。つまり主旋律。げふっ。。。
各1名編成で、勉強の為に歌はそれぞれ歌う部分を分けられてソロで歌います。
十七絃担当の友人がまだ弾くのに精一杯なので、その分の歌パートも回ってきた。。。
まぁ、飛鳥の歌は好きなので、それほど苦では無いのですが(むしろ楽しい・苦笑)
普段は弾くのも歌うのもいっぱいいっぱいで、歌詞の内容まで頭が回っていないのに、なぜか昨日の練習では歌詞の意味が気になった。
つまり、単なる「音」ではなく「意味を持った単語」として歌えてたってことなんだろうか。。。
如何に自分が修行不足かばらしてる気もしないでもない(自爆)
参考までに、飛鳥の歌詞を。


『飛鳥の夢』

ひさかたの あまつみそらに 夢殿の
御夢はてなく とことはの つきせぬ願
わだつみも よろずの国も やすかれと
ひじりの御子の みむねあほぎて 

とつくにも 心睦びて平和の 
まことの道を つぎつがむ

この日 この時 とこしへぞ
 ここにいまして開けゆく
あめつちの 幸多かれと 

聖き徳の 飛鳥の夢の 明日をしのばゆ
明けき御光りを おろがみまつる
ひじりの宮の御前にありて



まぁ、簡単に訳してしまえば、

どの国も手を携えて平和の世を後世に引き継いでいこう。
平和の時が末永く続き、天にも地にも幸せが満ちあふれますように。

と言ったところでしょうか(極端すぎ?・爆)

しかし、今この時にこの曲を演奏する意味を考えちゃいましたよ。
神楽は、神を楽しませる為に奉じる「祈り」。
箏もルーツを辿れば神事に行き着くわけで。
言葉の一つ一つを、曲の一音一音を大切に弾いていこう、と思いました。
何処まで納得のいく演奏ができるかは、今後の練習次第ですが、少しでも「祈り」となるように。
祈ったからって世界が平和になるわけでは無いけれど。
祈ることで、その願いが自分の中で真実となるように。
この曲を演ずる時は、常に「祈り」の気持ちを忘れないように、と。


殊勝な事、言ってますが、他の曲がちっとも「曲」にならないんだよな~(苦笑)
はい、練習練習でございますo(`´)o
by Mc-Wolf | 2007-02-02 17:18 | 箏弾き日記

日々のつぶやきと、NZ出身半分マジャール人俳優「Marton Csokas=マートン・チョーカシュ」を探す旅を徒然なるまま狼日記。


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